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メール受信方式「IMAP」と「POP」の違いとは?
みなさんこんにちは。
ティウェブサポートチームです。
メールソフトにアカウントを設定する際、受信方式に 「IMAP」か「POP」のどちらかを選択しますが、 よくわからないまま設定しているという方も多いかもしれません。
今回は、一見わかりにくい 「IMAP」と「POP」 について、 違いや特徴をご紹介します。
- IMAPとPOPはそのバージョンを含めて
- 🔴IMAP4(アイマップフォー:Internet Message Access Protocol – Version 4)
- 🔵POP3(ポップスリー:Post Office Protocol – Version 3)
- とも呼ばれています
IMAP:届いたメールはメールサーバーに保存される
POP:届いたメールは各端末に保存される

IMAPの場合
メールソフトで受信操作すると、メールデータはメールサーバー上に保存されます。
メールソフトではメールボックスの状態をオンラインで閲覧しているだけなので、PCやスマホなどの端末側の容量は大きく圧迫しません。
→ メールサーバー上にメールがたまり続けるため、定期的に削除するなどメールサーバーの契約容量に応じた整理が必要です。
POPの場合
メールソフトで受信操作すると、メールデータはPCやスマホなどの端末へダウンロードされます。
ダウンロード後、メールサーバーから削除されるため、メールサーバー側の容量は大きく圧迫しません。
→ ダウンロードされたメールは端末のストレージを使用するため、端末側の容量管理が必要です。
IMAPの特徴:どの端末で見ても同期される

IMAPでは各端末のメールソフトを使用し、オンラインでメールサーバー内を操作するため、複数の端末からアクセスしても、同じメールボックスの状態(受信メール、送信済みメール、未読・既読、下書き、ゴミ箱、フォルダ分けなど)が同期されます。
※アドレス帳を同期する場合は各クラウドへのログイン(Google・iCloud・Outlookなど)が必要です。
POPの特徴:各端末で個別に操作するため同期されない

POPではメールソフトを使用し、各端末へダウンロードされたメールを個別に操作・管理するため、メールボックスの状態(受信メール、送信済みメール、未読・既読、下書き、ゴミ箱、フォルダ分けなど)は同期されません(端末ごとに異なります)。
POPにて複数端末で同じメールアカウントを受信したい場合
- POPはメールの受信(ダウンロード)後、データはメールサーバーから削除される仕組みですが、メールソフト上で「サーバーにメッセージのコピーを置く※日数指定必須」を設定することで、指定日数の期間に限り、複数の端末で同じメールアカウントのメールを受信することが可能です。
※指定日数が過ぎるとメールサーバーから削除されます。
※受信する端末すべてのメールソフト上で「サーバーにメッセージのコピーを置く※日数指定必須」が必要です。
※「サーバーにメッセージのコピーを置く※日数指定必須」を指定した場合でも、メールボックスの状態(受信メール、送信済みメール、未読・既読、下書き、ゴミ箱、フォルダ分けなど)は同期されません(端末ごとに異なります) 。
ひとつのメールアカウントで「IMAP」と「POP」受信の併用は要注意!メール消失などのトラブルにつながります
「IMAP」と「POP」受信は併用するとメールの消失や同期不整合が発生する恐れがあります。
ひとつのメールアカウントの複数端末での受信は「IMAP」または「POP」のいずれかに統一したほうが安全です。併用が避けられない場合、設定時に十分にご注意ください。
企業や団体などで、複数名で同じアカウントを管理する場合、特にご注意ください。(運用ルールを話し合いましょう)
一昔前までは「POP」が一般的だった
メールは「POP」設定と記憶されている方もいらっしゃるかと思います。
一昔前までは、各サーバー会社は「POP」での受信を推奨していました。
要因その①:メールサーバーの容量が小さかった
昔はアカウントごとのメールサーバーの容量が数十~数百MB程度のプランが多く、 メールがサーバーにたまり続ける「IMAP」の形式はすぐにメールが詰まる(いっぱいになる)原因になっていました。そのため、ダウンロードしたらサーバーから削除される「POP」が推奨されていました。
→ 現在は、各サーバー会社ともアカウントごとのメールサーバーの容量が100GB以上のプランが多くなっており「IMAP」受信でもすぐにメールが詰まるなどの現象は 起こりにくくなっています。
要因その②: 1台のパソコンでメールを管理することが一般的だった
スマートフォンやタブレットが普及する前は、メールは主に「1台の決まったパソコン」で管理することが一般的でした。複数端末での同期ニーズが少なかったこと、また、当時はクラウドの概念が一般化していなかったことも後押しされ「POP」が選ばれていました。
→ 現在は、複数の端末でメールを使用するシーンが増えています。ご都合に合わせて、適切な選択をしてください。
「IMAP」と「POP」 どちらを選べばよいの?
IMAPが適している場合
🔴複数名・複数端末で同じメールアカウントを使用したい
送信済みメール、未読・既読、フォルダ分けなども同じ状態にしたい🔴端末買い替え時、端末追加時にメールを手間なく引き継ぎたい
(メールデータの端末間の移し替えが不要)
POPが適している場合
🔵複数名・複数端末で同じメールアカウントを使用する際
未読・既読、フォルダ分けなどは個別設定にしたい🔵オフライン環境でメールを閲覧・整理したい
🔵サーバー移行時にメールを手間なく引き継ぎたい
(メールデータのサーバー間の移し替えが不要)
いかがでしかたか。
「IMAP」と「POP」、それぞれの違いについてご理解いただけましたでしょうか。
それぞれの特徴を踏まえ、最適なメール設定にお役立てください。
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